古里の大木             真栄田 宗健

  東京を中心にした関東には、実に全国津々浦々より人々が集まっていると聞いている。
ここ成田も同様でわがランナーズ・ハイの会員の皆さんも、地方出身が多いと思います。
しかし、20年30年と住んでおれば、子ども達、孫の代になると成田が古里で愛着を持って住み、この成田で次の代へと思い出をつくりだしているにちがいない。まだ我々の代ではお正月や、お盆の休みにでも帰省した時、年老いた親、兄弟が迎えてくれ、昔なつかしい場所を散策したり、友人と語る。 これが古里を持つ者の楽しみの一つでもある。
  先日、久しぶりに古里那覇市(沖縄)を訪ねる機会を持つことができ、いつもなら用事が済めばすぐに帰るところ、今回は時間的に余裕もあったので沖縄独特の自然を見つめなおし、コバルトブルーの美しい海、白い砂浜抜けるような青い空に触れることができ、又、子どものころ、陣取り、メンコ、ビー玉その他いろんな遊びで走りまわった場所へ行って見る事にした。
  ところがその場所は昔の面影は消え、小生の家があった場所はホテルの玄関あたりとなり、幼なじみの悪友たちが住んでいた家の跡は、ビルが建っていたり駐車場になり、近くの病院は建物が大きくなり、全く失望させられた。 さらに見まわしていると 『ありました』 昔からある公園が、ここは昔からちょっと高台になっていて、そのほぼ真ん中に大きなガジュマルの木があり、今も実にりっぱに成長して待っていてくれた。
昔、何度かこの木に登り遊んだころを思い出す。子どもの目線で見た木の高さは、今の実際の高さより低いのでしょうが、当時も充分に目立った存在であり、今も一段と高さを増し、成長し、堂々と見下ろしている。これには感激しおもわず鳥肌が立ってしまった。
  これから何十年、何百年世の移り変わりを見守って欲しいと思わずにはいられなかった。

         




100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!